動画の再生回数さえ伸びれば、もっと多くの広告収入が入ってくるはずだ。
だから、もっと簡単に再生回数を伸ばす方法を知りたい。
そう思ってこのページにたどり着いたかもしれない。
しかし、動画の本質であるユーザーニーズを見極められない限り、再生回数が伸びることはない。
1つ1つの動画の中でユーザーニーズを満たす情報が整っていなければ、砂上の楼閣になってしまう。
そこで本記事では、ユーザーが再生ボタンを押した後から一本の動画が終了するまでに注意すべき点を、大きく分けて4章にまとめて伝えている。
以下の4章でまとめた情報を意識しながらコンテンツ作成へ取り組むことで、一本あたり30万再生回数を超える動画がコンスタントに生み出せるようになるはずだ。是非、参考にしてみてほしい。

コンテンツ
1章. youtube 再生回数が増え続ける5つの理由
「信頼」は「共感」から生まれる。
共感できない相手に対し、信頼感を抱くことはないだろう。
YouTubeを使ったマーケティング・マネタイズを考えることも、ビジネスをしていく上で必要な要素ではあるが、人間関係と同じようにユーザーとの関係性を良好な状態にしていなければ、チャンネルも収益も加速していくことはないだろう。
第1章では、ユーザーとの信頼構築までに必要なステップと、再生回数が増え続けるとは一体どういうことを指すのかについて、5つに分けて、その理由について解説している。
1-1. 再生回数は需要と供給のバランスが整った結果
YouTubeの再生回数を伸ばすには、まずニーズを知ることからはじめていこう。
ユーザーニーズを満たす方法として、一番ふさわしい表現が動画であった場合に限り、はじめて動画でニーズを満たすことができることを理解しておこう。
ニーズを満たす為の手段として、YouTubeの機能性が一番効果的であった場合に、YouTubeで動画配信をSTARTする意図が生まれる。
まずはじめに理解しておかなければならないことの1つに、「ユーザー側の需要」と「クリエイター側の供給」のバランスがある。YouTubeで収益化をするのなら、事業主として、事業へ取り組む姿勢を持ち、需要と供給のバランスを意識しながら取り組んでいこう。
1-2. 収益の出口を明確にする
再生回数を伸ばすほとんどの目的が「収益を増やすこと」ではないだろうか。
「1-1. 再生回数は需要と供給のバランスが整った結果」で伝えたように需要と供給のバランスを整えるようにしながら、1つ1つのコンテンツ作成へ取り組んでいくと、自然と再生回数は伸びていくはずだ。
広告収入以上、またはそれ以外の収益を作りたい場合は、独自の商材を準備して自分のウェブサイトにアクセスを集めて販売していこう。そのためにもまずは、需要を見極め、ユーザーが欲している情報を探り、確定していくことが大事だ。
YouTubeそのもので収益化をするよりも、YouTubeをマーケティングツールとして活用した方が収益を最大化していくことができるだろう。どんな使い方をしたとしても、「ユーザーが欲している情報を価値として供給すること」から軸を外してはならない。
地に足を着けながら着実な方法を取り入れていくと同時に、収益化をゴールにするのではなく、収益化した後の出口を明確にしよう。
1-3. 3年,5年,10年スパンで伸び続ける動画をつくる
中長期的に伸び続ける動画をつくるには「お金」「人間関係」「美容・健康」を専門ジャンルとして取り扱っている必要がある。人の悩みを解決できる動画を提供コンテンツにしていくと、トレンドに依存しなくても安定的なアクセスを集め続けることが可能だ。
トレンドをコンテンツにした動画は爆発的なアクセスを集めやすいが、そのほとんどはTV番組系の違法アップロードになる。この末路は、消されるか凍結するかだろう。短期的に収益を伸ばせたとしても、中長期的な再生が継続的に行われるチャンネルを持っている方が総収益額は高くなる。目先のことばかりだけに囚われずに考え、取り組んでいこう。
事業とは3年後、5年後、10年後と、先を見据えて育てていくものだ。
数ヶ月、1年単位で取り組むものではない。
1-4. ユーザーが得できる情報提供に徹する
ユーザーは、動画再生後に自分がどんな得をできるかを一番先に知りたいと思っている。
1-4-1. 検索とは、欲求の結晶である
関連動画・関連キーワードは、欲求の結晶だといえる。

一度、イメージしてみて欲しい。
YouTubeは、世界第二位の検索エンジン(国内では第三位)として利用されているようだが、「Google」「Yahoo」「YouTube」の検索エンジンのスペースバーで、あなたが調べたいことに対してキーワードを入力する際に、
- どんな目的があって、そのキーワードを入力しているのか
- 何を改善したいがゆえに、そのキーワードを入力しているのか
を振り返ってみよう。
調べる際に「Google」「Yahoo」「YouTube」、どの検索エンジンが入り口だったとしても、ユーザーが得たい情報として入力したキーワードの対象は同じになる。
検索エンジンは、ユーザーとの接触をつくる動線になり、提供コンテンツへ繋げる役割を担っている。
提供コンテンツとユーザーの欲求が合致した時に初めて、需要と供給のバランスが整うことになる。ただ動画を作って発信しているだけでは、いつ当たるか分からない宝くじの当選を待っているのと同じことだ。
ターゲットを明確にして、ユーザーに満足してもらえるコンテンツ作成を心掛けよう。
1-4-2. YouTubeのユーザーインターフェイス
動画だけに限らず、ウェブ媒体へアクセスした際の選択肢として「いつでも消せる」「いつでも別の動画へ移れる」が挙げられる。
YouTubeのインターフェイスを見てみよう。

このように、YouTubeのシステムには常に人を動かし続ける仕組みが整っているので、自分の動画やチャンネルが表示されやすい利点もあれば、他のコンテンツに移りやすい欠点でもあることを理解しておこう。
アカウントへログインした状態で、左サイドバーの中盤にある項目の中から「アナリティクス」を選択したあとに、「トラフィックソース」を選択すると以下の画面が表示される。

YouTubeのアナリティクスデータで分析をしてみると、関連動画表示が最も多いアクセス源になっているのがわかる。
自分の動画がどのようにアクセスを集めていて、どの程度再生されているのか。再生時間も把握しておくとコンテンツ作成の新たなヒントに役立てることができるはずだ。
1-4-3. 動画拡散について考える
次に、どのようにしたら動画が拡散されていくかを考えよう。
拡散の前提条件としては、ユーザーが驚いたり、喜んだり、周りの誰かに話したくなってしまうような内容でなければならない。その為には、ユーザーが潜在的に感じている欲求に応えるコンテンツである事と、120%満足してもらえる内容であることが重要だ。
1つ例を出そう。
書店で貴方が本を手に取る際に、何を基準にしてその本を選択しているだろうか?
書籍のカバーデザイン?それとも、書籍のタイトル? 帯に書いてある推薦文? いずれにしても、視覚に入ってきた何らかの情報源によって、自分が欲している内容であるか否かを判断している。 この場面で起こる視覚効果を動画に置き換えた時、何処に当たるのかを考えてみよう。
答えは、動画が再生された30秒以内にある。
動画へ興味・関心を向ける際のポイントは、動画再生後に “動画を観ることによってユーザーがどんな得をできるのか” を知らせておくことだ。ユーザーが動画を見終えた時に、受け取れる対象を最初の時点で提示させておく必要がある。
いきなりメインコンテンツに入るのではなく、メインコンテンツの紹介を動画再生後の30秒、長くても1分以内には説明し終わるようにしよう。
そこでユーザーの欲求と合致すれば、その後のメインコンテンツを関心の高い状態で視聴してくれるだろうし、マッチングしなかった場合は早送りしながら流し視聴するか、最悪の場合は再生を停止し他の動画へ移っていくだろう。
ここで気をつけたい事は、全てのユーザーに視聴してもらおうとせず、ターゲットを絞り込んでおく事だ。
全てのユーザーに視聴してもらおうとすると、コンテンツのコア部分がブレるので何を軸に情報発信していいのか自分自身が理解できていなかったり、視聴者に伝わらなくなる。それをするよりも一つの動画に対して関心の高いユーザーを集められる状態に仕上げているほうが、ターゲットとなるユーザーの価値に相応しいコンテンツを創り上げられるので拡散率が増加する。
1-5. ユーザーがチャンネル登録をする心理を理解する
1-5-1. 登録するということは、つまり・・・
ユーザーが動画に価値を感じなければ、チャンネル登録をしようとは思わないはずだ。
チャンネル登録したということは、つまり、自分にとって必要だと感じたからである。
チャンネル登録者数が多くなればなるほど、YouTubeのアルゴリズムによりチャンネルそのものが高評価されるので、YouTubeのトップページに表示されたり、関連動画の表示回数や、あなたへのおすすめ機能により、チャンネル表示頻度を高め、「チャンネル登録者数」「動画再生回数」共に、増える仕組みを提供してくれる。
チャンネル登録者数を増やすことも、再生回数を伸ばし続ける為には必要不可欠な要素になるので、意識しながら1つ1つを丁寧に作り込んでいこう。
1-5-2. また見たい!と思ってもらえる動画づくり
ユーザーが、「また見たい!」と感じるチャンネルづくりを心掛けよう。
ここが明確になり、自覚できるようになると、チャンネルにファンが毎日集まり続ける。ファンが集まる理由を俯瞰して考えていくと、答えは自然と見えてくるはずだ。
このように本質を突き詰めていくと、得たい結果をつくる為に「必要な在り方」がみえてくるはずだ。
以上5点を具体的にしながらコンテンツ制作に励んでいこう。
2章. youtube動画内で独自の世界観を演出する
アウトラインをなぞっているだけでは「あの人」と「この人」の差異は伝わらない。
第2章では、コンテンツ作成時のマナーについて、それから独自の世界観を演出する為の概念について書いている。
YouTube は、全インターネット人口の約 3 分の 1 を占める 10 億人以上のユーザーに利用されており、1 日あたりの動画視聴時間は数億時間、視聴回数は数十億回にものぼる。参照元
あなたは、この状況を理解しているだろうか?
2-1. YouTuberと環境の関係性
視聴者側に立ったとき、あなたの動画は見やすい状態にあるだろうか?
動画に映っているのはYouTuberだけではない。被写体となる物、すべてがコンテンツの一部になると同時に、配信した動画のブランドイメージに繋がる大事な要素になるので、清潔感に欠けていたり、無駄な情報がないか、しっかり設計しておこう。
よく自分の生活感を丸出しにし、背景をそのまま使用して収録を行っているYouTuberがいるが、自分の価値観だけで進めてはいけない。第三者の目線を意識し、この状態で視聴してもらうことがユーザーにとって最高の状態といえるのかを自問自答する癖を身につけておこう。
はじめての接触段階でユーザーは、話している内容そのものより視覚で得られる情報をもとに全体像を把握しようとしている。つまり、最初の段階では「見た目の印象」によって視聴を再生し続けるか、停止するかの選別を行っているのだ。
どんなに内容が真っ当な仕上がりになっていたとしても、汚い印象は観る人を遠ざける。
そしてその印象はブランディングとは掛け離れた結果を生み出すだろう。ウェブコンテンツは消さない限り常に各ディレクトリに保管され続ける。「何かあったら消す」という選択肢で挑むより、ユーザーに「この動画と出会えて良かった」と言ってもらえるようなコンテンツを常に心掛けながら制作していこう。
2-2. 違和感のない明るさに調整する
次に動画の収録段階、編集段階で必要となる技術にあたる「明度」について考えていこう。
明度とは明るさの度合いを指す。
収録を行う前の段階でどこに「光があるべきか」「影があるべきか」をチェックして収録スタジオスペースの環境を整えておこう。動画の仕上がりが、サングラスをかけて視聴しているかのような暗さになっていたり、太陽光を浴びているかのような明るさでは、動画の中で何が流れているのか分からない。
また、太陽光の光や部屋の蛍光灯などの光だけで収録していると、陽の傾きによって光の角度が変わるので、時間の経過と共に明るさも同時に変わってしまう。そうすると本来あるべき光や影の位置が時間の経過と共に変化してしまうので、外に光を使うよりもライティング機材を使用して収録した方が光を安定させることができる。ライティングも視聴者側に立った時の事を考えれば、使用すべきか否かは理解できるはずだ。
2-3. 色調補正は世界観を創る
色調とは、明るさとは違い、色彩の調整を指す。
収録するカメラやライティング機材の持つ光の特徴により、対象物の色味は変わる。また、収録したデータや収録環境の違いがあった場合などは特に、それぞれのデータの明るさも違えば入ってくる光と色も違うので、編集段階で色調補正を行うことをオススメする。
これを行う事によって、視聴者が気持ちよく映像を視聴できる状態をつくり上げることができる。
2-4. 高音質ほどノイズは無い
音声を収録する際に「サーー」という音が入る。これをノイズという。
使用する機材のクオリティにもよるが、こちらも編集時に調整してあげると視聴者の聴きやすい状態をつくることができる。最近は然程目にしていないが、バックグラウンドミュージックの方が人物の音声よりも大きいことが稀にある。伝えたい音声がバックグラウンドミュージックによってかき消されてしまう状態だ。
このようなミスも視聴者のストレスになり兼ねないので、予め編集時のことを意識しながら収録を行うようにしていこう。
また、PCで動画を視聴するユーザーよりもスマートフォンで視聴するユーザーの方が、近年のデータによると多くなってきている。
その場合は、移動時間などのスキマ時間でイヤホンを付けながら動画を視聴するケースが多くなるので、ノイズへの配慮をしておくと聴きやすい状態をつくれる。このように、音声にも気を配りながらコンテンツの質を高めていこう。
2-5. 誘導はテロップ効果が絶大!その3つの理由
2-5-1. テロップ効果が絶大な理由
編集作業を行う者からすると正直面倒な作業にあたるが、テロップ効果は絶大だ。
人間は無意識に取り入れる情報を視覚で86〜7%、聴覚で7%ほど得ている。つまり90%以上が視聴覚による情報収集をしているということになる。ということは映像で90%の影響を受けているのだ。
試しにテロップを取り入れた動画をつくり、公開してみることに。
「この動画が良かった場合はGOODボタンを」
「良く無いと感じた場合はBADボタンを押して知らせてください」
というアナウンスをしてみた。
2-5-2. 検証後の結果
自身の研究結果によると・・・
- 無音でテキスト表示させた後にメインコンテンツを視聴してもらった場合
- 映像と音声で話した後にメインコンテンツを視聴してもらった場合
上記2つの比較では、無音でテキスト表示させた後にメインコンテンツを視聴してもらった場合の方が、「過去6ヶ月間の中で最も早いスピードで高評価数が一番高い数値に伸びた」という結果を得た。
映像には様々な情報があり、画面越しから「身振り手振り」「声質・トーン」によって相手の情報を特定することができるので、善し悪しを決めやすい。しかし、色んな情報を取り入れている分、集中力に欠けてしまうのが映像の落とし穴だ。
説得力という点では、文字での印象の方が圧倒的に強い印象を与えることができる。
2-5-3. 行動アナウンスは、音より字のほうが効果的
簡単な検証ではあったが、人間は「音」より「字」のほうが受ける印象が強いため、重要なメッセージには音声だけではなく、音声のタイミングと合わせてテロップを出そう。
ウェブ媒体のセールスプロモーションを見ていると、最終的にはテキスト情報で作られたセールスページが表示される。動画が埋め込まれることはあっても、動画だけで販売することは無い。
動画で信頼を提示し、文章で説得している傾向が強い。
ユーザーに対し、強いメッセージを投げかけたい場合は、文字情報を有効活用していこう。
2-6. 専門性のあるチャンネルづくり
2-6-1. 一言で理解できるチャンネル設計
初めて対面した人に対して、自分のYouTubeチャンネルを紹介した際に「〇〇の動画を配信しているチャンネルです」と、一言で伝えられるチャンネルであるかを自問してみよう。
その場合に、相手の頭の中にクエッションが浮かんでしまうようなチャンネル説明ではいけない。
一言で伝えた際に相手の頭の中で理解してもらえなかった場合、初めて自分の動画を見たユーザーも同じことを感じている可能性が高い。そのため“何を誰に向けて配信しているチャンネルなのか”を明確化させよう。
自分の専門分野を明確にしておくことで、コンテンツに一貫性が生まれるはずだ。
例
- 自分が実際購入した商品について感想を届ける商品レビューチャンネルです
- 簡単にできるメイク動画をアップしているメイクアップチャンネルです
- 子供用のおもちゃを使いながらレビューしているおもちゃレビューチャンネルです
- お笑い芸人をしているのでネタを披露しているお笑いチャンネルです
- 世界中を旅しているので各国の特徴を伝える旅チャンネルです
というように、最後に「〇〇チャンネルです」と一言でもチャンネルのアウトラインが理解できるチャンネル設計にしておくことで相手も理解しやすくなる。
2-6-2. 一目で動画の内容をイメージできるようにする
一言で自分のチャンネルを説明できることが出来たら、一目で動画の内容をイメージできるようにし、チャンネルに一貫性を出して独自の世界観を演出しよう。

一目で動画の内容をイメージできるようにしておくには、サムネイル画像は必要不可欠な存在になる。
サムネイル画像のアップロードは、「情報と設定」の項目から、赤枠の「カスタムサムネイル」を選択した後にアップロードすることができる。
- 最大ファイル サイズ:2MB
- 推奨される画像サイズ:1280×720
- 対応フォーマット: JPG、GIF、BMP、PNG
- サムネイルは動画の内容を表すものでなければならず、YouTube のコミュニティ ガイドラインに準拠している必要がある。
「1-4-3. 動画拡散について考える」でも伝えたように、人間は視覚から受ける印象が最も大きい。アップロードしたサムネイル画像は、のちにブランディングにも繋がっていく。
目立たせるだけの為に作成するのではなく、動画の内容を一目でイメージしやすい状態を表すよう、心掛けてつくろう。
3章. チャンネル登録者数|再生回数を増やす具体的なステップ
YouTubeのチャンネル登録者数・再生回数を伸ばし続ける仕組みをつくるうえで、抑えておきたい役割分担の中に「テクノロジーを活かした仕組みづくり」と「キャラクターを活かした仕組みづくり」の2つがある。
第3章では、この2点について書いている。
3-1. テクノロジーを活かした仕組みづくり
3-1-1. SEO
SEOは、YouTubeにおいて既に強化されている機能になるが、基本的な構造は理解しておこう。
SEOとは、検索結果で上位表示させるための技術といえる。検索した際のキーワードと、それによって表示されたコンテンツ内容が適切である状態が一番正しいカタチである。
正しい例:A
「お弁当のつくり方」で検索したあとに上位表示された動画タイトルが「◯◯弁当のつくり方」で動画の内容が「お弁当のつくり方をレクチャーしている様子」だった場合は、正しい。
間違っている例:B
「お弁当のつくり方」で検索してあとに上位表示された動画タイトルが「◯◯弁当のつくり方」で動画の内容が「お弁当を食べている様子」であった場合は、間違っている。
「A」は、コンテンツとマッチしている状態を指し、「B」は、コンテンツとミスマッチしている状態を指す。
「B」のようにミスマッチしてしまっている状態は、SEOの本質とは掛け離れた状態になっていることから、常にユーザーの立場になって考える癖を身につけておくと、正しい方向でコンテンツ作成を進めていくことができるだろう。
「A」の場合は、動画タイトルとコンテンツの親和性が高いので、ユーザーが満足する可能性としては高いと考えられる。しかし、「B」の場合は、動画タイトルとコンテンツの親和性が低いので、ユーザーが満足する可能性としては低いと考えられるだろう。
コンテンツとの親和性が保たれていることを前提に、技術のアウトラインを伝えるならば、記事作成と同じ要領で
- タイトル
- 説明文
- タグ
の順にコンテンツに関連するキーワードを設定していこう。
ここでも需要と供給のバランスをリサーチした上で関連キーワードを決定していくと、アクセスの質と量をある程度計測することができる。キーワードを入れていく順番としては、左端から順にキーワードを設置しておくと効果的だ。
しかし、ここで欲張って沢山のキーワードを詰め過ぎて、何の動画なのか理解しにくいタイトルにならないよう気を付けよう。一本の動画に対して複数のキーワードを入れて仕上げるよりも、1本の動画に対して1つのキーワードで仕上げたほうが、コンテンツに専門性が加わり強調性が増すはずだ。
動画一本の質を高め、質の高いコンテンツを複数つくり、チャンネルへの入口を多くした方が高いパフォーマンスを発揮できる。
3-1-2. エンディングカード
エンディングカードを取り入れるか否かで、再生回数・チャンネル登録者数の伸び率は大きく変わる。

エンディングカードに取り入れる3つのアノテーションリンク
- 再生リストのアノテーションリンク
- 前回の動画を視聴できるアノテーションリンク
- チャンネル登録へ勧めるアノテーションリンク
エンディングシーン(動画の終わり)に、3つのアノテーションリンクを紹介することで、全ての動画内でYouTubeのシステムを活用しながら、自分のチャンネル宣伝をすることができる。
面倒だと感じてやらない人たちが多いが、毎回配信する動画の最後にエンディングカードを挟んでおこう。
再生リストや続きの動画などは特に、公開動画が多くなれば必然的に動画本数も蓄積されていくので、ユーザーが探し出しやすいような状態をつくる為にも、用意してあげておくと親切な対応に繋がる。
3-1-3. コミュニケーション
コミュニケーションには2種類ある。
「動画の中でコミュニケーションを取る方法」と「コメント欄やSNSでコミュニケーションを取る方法」の2種類だ。
動画を配信していれば様々な声が集まってくるだろう。
自分にとって良いコメントもあれば、不快を感じるコメントもあるはずだ。そのコメントをどう受け取るかは個人の自由だが、どちらにしても解釈の仕方で、その後のコンテンツに役立てていくことはできる。
YouTubeには「Good」「Bad」の2つの評価ができる機能が備わっている。
「Good」は視聴者が満足した証であり、「Bad」は視聴者がストレスを感じた証だ。
Goodボタン:ユーザーが満足した証とは
- ユーザーニーズを満たせた状態
- 期待以上の内容に感動した状態
- 自分で明確にできなかったことが明確になった状態
etc…
Badボタン:ユーザーがストレスを感じた証とは
- ユーザーニーズを満たせなかった動画
- 期待値に及ばなかった動画
etc…
このように「高評価」「低評価」の足跡を付けていくユーザー心理を推測していくと、自分のコンテンツを俯瞰して考えることができるので、コンテンツの改善に繋がることが多い。
一時的な感情で処理してしまうよりも、双方にとっての改善策を見出していく方が好転的なスパイラルを起こすことができるはずだ。感情的になってもいいがその分、冷静に考えられる時間も同じ分つくっていく意識を持とう。
3-1-4. 外部メディアからの流動パイプ設計

ユーザーが動画と出会う接点を考えてみよう。
インターネット上でユーザーと接点をつくる際の入口として、以下の3つが考えられる。
- 検索エンジン
- SNS
- 広告
口コミやシェアによる接点も1・2のどちらかに入るので、基本的には3つの入口だけだ。
それぞれの特徴を説明しよう。
1. 検索エンジン
「 3-1-1. SEO 」でも伝えてきたように、Google や Yahoo! の検索エンジンスペースに調べたいキーワードを入力して、目的地へ向かう為の接点のつくり方になる。
2. SNS
YouTubeを含む各ソーシャルメディアを指す。
ユーザーは、毎日YouTubeへログインして動画を見ているわけではなく、関連動画やキュレーションサイトからの間接的なアクセスがほとんどになる。
例えば、YouTubeアカウント作成時に登録したメールアドレスに送られてくる通知や、NAVERまとめサイトに埋め込まれたリンク・動画によるアクセスなどが挙げられる。動画の再生回数が通常よりも上昇するケースのほとんどが、シェアされたことによって起こる拡散であることがYouTubeのアナリティクスデータより確認できている。
3. 広告
YouTuber同士のコラボも広告として考えることもできるが、ここでは有料広告を例にしている。
Google・Facebook・Instagram・Twitter などの広告枠を借りて必要代金を支払い、自分のチャンネルや動画を伸ばす宣伝行為になる。露出が増えることで新規ユーザーとの接触を多くつくれるが、男女関係と同じように熱しやすく冷めやすい関係性になるケースも多くなることを覚悟しておこう。
広告は単発的な取り組みではなく、中長期的な取り組みへ繋げるための動線づくりだと思って取り組もう。問い合わせフォームよりプロモーションの依頼を受けることがあるが、全体の8割に共通して言えることが目先の結果を得ることしか考えていないケースが多い。僕たちは、こういった取り組みに賛同することは決してない。
一時的な収益しか考えていないコンテンツは、優良コンテンツとはいえない。
1・2・3の入口を網羅的に、俯瞰して考え、新規ユーザー獲得とファン構築に励もう。
3-2. キャラクターを活かした仕組みづくり
3-2-1. 自分のキャラクター設定を明確にする
ここでは、クリエイターのキャラクターを活かしてファン構築をし、YouTubeのシステム外でチャンネル登録者数・再生回数増加の仕組みをつくる概念について書いている。
動画の中に居る、あなたのキャラクターは定まっているだろうか?
YouTubeのキャラクター設定は、芸能人のように作り込み過ぎてはいけない。ユーザーは、身近に感じれる存在として憧れを持つ傾向が強いので、作り込んだ印象が強いと引いてしまう可能性がある。
芸能人を参考にしつつも、既存の有名YouTubeクリエイターも合わせて比較しながら、自分がストレスを感じずに演じることができるキャラクター設定を心掛けよう。
3-2-2. キャラクターに合った世界観を演出する
「髪型」「衣装」「声」「スタジオ環境」もキャラクターの世界観を描くために必要な要素に入る。
映画やドラマに出演する役者達が、役を演じきるために「髪型」「声のトーン・言葉遣い」「衣装」に変化を加える意図は、創りたい世界観にある。映画やドラマの場合は、それぞれのプロフェッショナルが役割分担をして一本の映画、一本のドラマを創るが、個人で動画をつくる場合は、自分自身で考えていかなければならない。
「どんな世界観が自分に相応しいか」「どんな世界観で人を惹きつけたいか」を試行錯誤しながら調整していこう。
4章. 共同創造の本質
最後の章では、「クリエイター」と「ユーザー」が共同でコンテンツを創り続ける方法について書いている。
この方法を取り入れていけば、コンテンツのネタに困ることは無くなるはずだ。
つまり、需要と供給のバランスを維持しながらコンテンツを生み続けることができる。
YouTubeをビジネスに利用する目的として考えられることの中に、「収入源としての利用」と「集客ツールとしての利用」の2つがある。どちらにしても、これから伝えていくことは、外せない重要な指針となるので見逃さずにチェックして欲しい。
4-1. ユーザーが積極的に参加できる仕組みをつくる
クリエイターが発信する動画に対して、ユーザーが自分の居場所を感じられるスペースを確保してあげよう。
需要と供給のバランスは、ユーザーニーズを発見していくことから始まる。このバランスが整わない理由として考えられることの中に、クリエイター側がユーザーニーズに気付けないまま、主観的な発信をしてしまっている傾向がある。
ユーザー満足度を高めていく為の手っ取り早い方法は、ユーザーニーズが顕在化しやすい状態を仕組みとしてつくってしまうことだ。では、一体どのような仕組みをつくれば、手っ取り早くユーザーニーズを満たせるコンテンツをつくれるのか教えよう。
具体的にやることはシンプルかつ効果的な方法なのだが、「質問を投げかけて答えてもらうこと」になる。動画をツールにキャッチボールできる状態をつくってしまえばいいのだ。
これだけで、ユーザーニーズを無料で知ることができる。
そこで集まった要望をリストアップして、自分のコンテンツとのバランスを考えながらユーザーと共同創造を進めていくと、需要と供給のバランスを取れるので外さない動画コンテンツが完成される。
一方的な企画をもとにコンテンツをつくるのではなく、ニーズを拾い上げる方法論も企画作成をする1つのプロセスとして取り入れておこう。
4-2. マネタイズも結局は共同創造である
YouTubeを収入源として利用し、収入を伸ばしたいのであれば、再生回数を伸ばす以外の方法は無い。
これまでの中で再生回数を伸ばす為に必要な考え方も方法論も伝えてきたが、結局のところ、自分以外の誰かに必要とされなければ動画で収益が発生することは無いのである。
その質と量が、広告収入の数字として表れるからだ。
ほとんどの場合が、量のことばかり考えていて、その為の方法のことしか考えていない。
ユーザー側の立場になって考えたとき、そんなことばかり考えているクリエイターの動画を観たいと思うだろうか?
収益を増やすことは、ビジネスをする立場において必要不可欠な結果であり、取り組みだ。しかし、その結果をつくっているプロセスまでを同時に考えて行動に移していなければ、収益を大きく増やすことはできない。
点で終わってしまうような取り組み方ではなく、クリエイターとユーザーが共同創造することで生まれる喜びや楽しさを追求していくと、自ずと結果は出る。
4-3. 動画以外の繋がりをつくる
YouTubeをどのように使いこなすかは、どんな結果を得たいのかによる。
広告ビジネスだけで取り組むのではなく、セミナーやイベントなどを企画して新たな繋がりをつくることも可能だ。
または、企画型の集客ではなく、技術職をしているサロンや飲食店などにも活用していくことができる。その場合は、集客を目的にしたマーケティングツールとしての利用が前提になるが、動画でアプローチしているだけではユーザーが新規客に発展していく可能性は低いのでアプローチ媒体を変えていく必要がある。
そのために、YouTubeにアップしている各動画から別の角度でアプローチできる媒体へ登録してもらう仕組みを整えておこう。
ここでは、別の角度でアプローチできる媒体の例として、「メールマガジン」「LINE@」の2種類を紹介している。それぞれの特徴があるので自分のビジネスライフに合わせて活用していこう。
4-3-1. メールマガジン
メールマガジンの機能には大きく分けて「一斉配信」と「ステップメール」の2種類がある。
「一斉配信」は集まったメールアドレス全てに対して配信していく機能になり、「ステップメール」はメール送信日時や登録後の配信を予め自分で設定し、配信していくことが可能な機能だ。
過度な発信はストレスを与える原因を生むので、経験上、毎日の配信はオススメできない。
戦略的かつ効果的な活用を心掛けよう。
4-3-2. LINE@
LINEアプリを使用している個人ユーザー向けに配信できるシステムが、LINE@になる。
一番の利点として考えられることは、1対1のコミュニケーションが取りやすいところだろう。アプローチとして利用するだけではなく、アフターフォローやクロージングのタイミングなど際に、相談できる窓口として活用することもできる。
個別でのやり取りは一見面倒に感じるが、その分、安心や信頼を生む良いキッカケになる場合が多いので上手に活用していこう。
まとめ
この記事で紹介した内容をキチンと実践していれば、再生回数が伸びないという結果は起こり得ないはずだ。
そしてコツを掴んでくれば、30万回以上の動画をコンスタントに作り上げることが可能になる。
また、動画再生回数によって生まれる収益だけではなく、独自の「企画」「商品・サービス」へ繋げ、広告収入以外のキャッシュポイントをつくることも可能だ。
コンテンツ作成に行き詰まりを感じたら、この記事をもう一度読み返してみて欲しい。きっと、自分では気付けない何らかの原因があり、それに気付けていないから行き詰まりを感じてしまうと思うからだ。
なぜ、このような記事を作成したのかというと、YouTubeで稼ぐことを考えているばかりで、再生回数が伸びるということがどういうことなのかを理解していないクリエイターが多いからだ。
画面の向こう側には、必ず人がいることを忘れてはいけない。
「どのような動画だったら画面の向こう側で見ている人の役に立つだろうか?」
「どのような動画だったら見てもらいたい人に届けることができるだろうか?」
このようにシンプルに考えていけば正しい「考え方」も「方法論」も自然と見つかってくるはず。
「チャンネル登録者数・再生回数・コメント数」が伸びるのには理由があり、その反対も同じように逆の理由が働いているのだ。
第1章でも伝えたように、事業とは3年後、5年後、10年後と、先を見据えて育てていくものだ。
数ヶ月、1年単位で取り組むものではない。
あなたがこの世を去ったとしても、価値として生き続けるコンテンツを「今」創造しよう。