「住民税は、後で一括支払いにしよう。」
このように住民税を滞納していたら、催促状が届いて焦った。
あなたも、このような経験があるのではないだろうか?
私は、何度もある。
なぜなら5年間、住民税の滞納を継続していたからだ。
もし、あなたが私と同じような経験をしているようであれば、以下の内容は役に立つかもしれない。
実体験を元に住民税を滞納した際の対処法について解説しているので参考にしてみてほしい。
1. 住民税の滞納で気をつけるべき2つのポイント
「払えないものは払えない。」
そう自分で決めつけてしまえばそれまでの話だが、そうして終えることができないのが国へ納める税金であり、国民の義務である。
でなければ、こんなに多くの人が税金の支払いで悩んでいないだろう。
国民健康保険料に関しては、職場から天引きされるケースも多いので、万が一のことを考えて支払いを継続している者が多い。
しかし、住民税に関しては個人で支払う必要があるゆえに、滞納してしまうケースも少なくはないはずだ。
だが、「住民税」「国民健康保険料」ともに滞納を経験してきた私が「滞納してきて良かった」と思える点と言えば、このようにコンテンツをつくり住民税の滞納者へアドバイスできるくらいだ。
それ以外、利点に働いたことは1つとしてない。
また、税金だけに限ったことではないが滞納するということは、クレジットカードと同じように「自分に対する信用価値」が下がっているのも事実だ。
そして、その「信用価値」を下げるのは一瞬だが、取り戻したり回復に務めるには、再度一つ一つ積み重ねていくほか方法はない。
だから、あなたにもお伝えしておこう。
たった今、できることから着実に取り組んでいくことが何より大事だ。
早道を考えたり、手っ取り早い方法を考え、実行したところで真の成長はそこにはない。
この点を肝に銘じておいてほしい。
1-1 住民税は滞納すると延滞金が発生する
住民税の滞納に延滞金が発生していることは、ご存知のはずだ。
もし、今はじめて聞いたという人は、ここでインプットしておこう。
そして、住民税を滞納することで発生する延滞金は、支払うべき税額が完済するまで発生し続けるので覚えておこう。
1-2 住民税の延滞金は、税額を完済しないと止まらない
例えば、現在、住民税を滞納している金額が10万円だったとしよう。
加えて、延滞金が発生しているので、「住民税の10万円」と「住民税の延滞金」の2つを支払わなければならない。
「区役所」や「市役所」へ相談してみればわかるが、滞納分の支払いを相談すると、「住民税の10万円」から支払うよう指示される。
つまり、「住民税の10万円」を支払い終えてから「住民税の延滞金」の支払いが始まるということだ。
もう1つ大事なことがある。
住民税の延滞金は、借金をした際に発生する利息のような仕組みになっているため「住民税の10万円」を支払い終えるまで「住民税の延滞金」は発生し続け、増え続けていくことも覚えておいてほしい。
別の言い方をするなら、「住民税の10万円」を支払い終えれば「住民税の延滞金」は停止するが、それまでは発生するということになる。
2. 区役所・市役所で住民税の滞納を相談する
役所側も好き好んで住民税の滞納者へ催促状を配布しているわけではない。
電話や窓口でキチンと前向きに相談する姿勢をみせれば、嫌な態度をされることもない。
少なくとも私はそうだった。だから、中途半端な気持ちで相談するのはやめよう。
したがって滞納を相談する際は、嘘を重ねることなく、正直な姿勢で相談することを心掛けてほしい。
2-1 住民税の支払いはムリのない金額から始める
「一体なぜ、こんなに税金を払わなければならないのか?」
この気持ちが、あなたの支払いを滞らせているのかもしれない。
私にもその気持ちは、理解できる。
だが、そうこう言っていても何も変わらないというのも事実だ。
住民税の支払いができていないということは、毎月の支出に住民税を支払う分が入っていないと考えることができる。
そのため、毎月の支出から住民税の支払いへ回せるお金を捻出しなければならない。
したがって、毎月の収支を計算し直す必要がある。
2-2 滞納した住民税、相談の仕方
無理のない金額から支払いを開始するとは言ったものの、数千円単位の支払いでは完済まで何年も経過してしまうため、役所側からも単位の変動を求められてしまう。
つまり、「もう少し毎月の支払い額を高められませんか?」と求められるということ。
役所側も早く滞納している分を納めてほしいというのが本音だが、税金を早く納めたい気持ちがあるのは滞納者である本人も同じだろう。
ここで大切にしてほしいことは、「現状を正直に伝えること」だ。
だから現状の収支から、毎月、数千円単位の支払いしかできないということになれば、役所側もそれ以上催促しようとは思わないだろう。
すると、「では、◯月までは◯千円の支払いにしておきますので、この支払いが終えたらもう一度ご連絡してもらえますか?」というふうに変わる。
金額の基準は1つの例に過ぎないが、このように役所側も一先ず様子を見ようということになる。
これまで滞納してきたのだから様子を伺うのは仕方がない。
貯金の仕方でもお伝えしているように、無理強いすればするほど無理した結果、すなわち苦しくなる結果が創造される。
繰り返しになるが、一攫千金のように楽をする意識ではなく、堅実的にできることを意識しながら行動に移そう。
2-3 役所の担当者との連絡が大切
毎月連絡を取る必要はないが、正直なところ担当者はあなたのことを信用していない。
なぜなら、支払うべき税金を滞納しているからだ。
したがって、信用を回復するよう務めることをおすすめする。
これは私の主観だが全国には「予想以上に住民税を滞納している者は多い」と感じた。
その理由は、役所側の対応の仕方にある。
向こうも国民が納税することで生活が圧迫化することを知っているので、申し訳なさそうに対応してくれる。
滞納している立場からすると相談した際に、「もしかしたら怒られるのではないか」とか「言われたくないことを言われるのではないか」とビクビクしながら問い合わせるわけだが、意外と親切に対応してくれるので心配ない。
兎にも角にも、自分には支払う意志があることをキチンと伝えることから全ては始まる。
3. 私が住民税の滞納を完済するために行った3つの対策
あなたは、既に様々な情報収集をしてきたかもしれない。
そのなかでは、「借金は何よりも優先して完済すべきだ」とか、「まずは節約して無駄遣いをやめよう」とか、「お金が足りないなら稼ぐ額を増やそう」など、様々なアドバイスがあったはずだ。
しかし心掛けて欲しいことは、誰かが大切にしていることを自分も同じようにすることではなく、「自分にとって心地良いことを優先できているか?」ということ。
つまり、私の言うことも含めて、「他人がアドバイスをしていることは、他人の中で正しいと定義していることであり、自分にとって必ずしもそれが正しいとは限らない」ということだ。
自分にとっての正しさを見つけ出すには、「試す」という行動と、その結果に対して「工夫を凝らす思考」が必要不可欠になる。
だから、インプットした後は必ずどこかのタイミングでアウトプットする癖を身につけよう。
3-1 収支を見直し、住民税の支払い額を増やす
私がはじめに行ったことは、収支の見直しだった。
個人事業主になり、収入が不安定になったことも原因の1つであったが、それだけではなくお金の使い道にも問題がいくつかあった。
まずは、自分が毎月、入ってきたお金をどのように使っているのかを知ることから始める必要がある。
詳しくは、『赤字家計からの脱出』の記事を参考にしてみよう。
面倒くさがる気持ちはよく理解できるが、やらなければ現状を変えることができないのも事実だ。
少しずつ着実に、地に足を着けて進めていこう。
3-2 貯金を増やし、精神に余裕をつくる
あなたは、あなた自身に毎月どのくらいのお金を与えているかを自覚しているだろうか?
私の場合、『資産運用に備えるボトムアップ貯金法』で書いたように、毎月一定の割合を自分に与え続けている。
それを毎月継続していることで、「収入」「貯蓄」「投資」も右肩上がりだ。
最初の段階では、「How To」で問題解決することよりも、「意識を向ける」ことから始めてみると自然と解決策が見つかるようになる。
具体的な解決策が無ければできないという思い込みと一旦距離を置き、意識を整えていくことからはじめよう。
3-3 お金が増える仕組みをつくる
こんなことを言うと「住民税を滞納しているのにも関わらず、お金が増える仕組みをつくれるわけないじゃないか」と、思うかもしれない。
だが、まずはそのマインドを疑うべきだ。
- あなたはなぜ、住民税を滞納しているか?
- あなたはなぜ、投資や不労収入でお金を稼いでいないのか?
- あなたはなぜ、今の収入を2倍にできずにいるのか?
このような問いを、自分へ問いかけてみよう。
答えは、全て自分の意識に在る。
要するに、 “自分で自分をできなくさせている” ということだ。
この辺については、『不労収入の作り方|ロジカルな設計から構築する3ステップ』の記事も合わせて参考にしてみよう。
まとめ
このようにして私は、毎月の収支の見直しと共に、役所と相談をしながら滞納した住民税を完済してきた。
あなたが思っているより住民税の滞納金を完済するのは簡単で、単純に支払うべき金額を支払い切るために意識を向け、行動に移していくだけだ。
物理学の世界では当たり前のように認識されていることだが、この世界は内側で意識していることが外側の現実に転換されているだけなので、意識することが第一ステップになり、行動は第二ステップになる。
したがって、住民税の支払いに意識を向け、支払いへの行動を素直に取り組めば、完済は意外にも簡単にできるということだ。
そのためにもまずは、現状の自分を自覚することから始めてみよう。