楽天カード30万円をリボ払いにしたら完済に7年掛かった話

楽天カードで30万円分を利用し、リボ払いに切り換えたことで完済までに7年かかった経験がある。

「あとで一括返済するから大丈夫。とりあえずリボ払いにしておこう。」

過去の記事でも書いたように、私の思考パターンは常にこんな感じだった。

ゆえに仕方ない結果だったように思う。

私と同じとまではいかなくても、似たような体験をしている人は意外にも多いはずだ。

そこで本記事では、これから楽天カードをつくろうと計画している人やリボ払い、分割払いの仕組みが理解できていない人へ向けて、基本的な仕組みや概念について書いている。

もくじ

1. 「リボ払い」と「分割払い」の違い

楽天カードも含め、全てのクレジットカード発行元は手数料が収益になっている。

その収益構造は、クレジットカード利用者が利用する「決済手数料」に加え、「リボ払い」と「分割払い」によって発生する手数料が主となる。

ユーザーは一括払いを「リボ払い」と「分割払い」に変更することで、支払い期日を先延ばしにする他、快楽が手に入る

それと引き換えに、クレジットカード発行元には支払い期日を先延ばしにしてくれたお礼として、手数料を支払う必要がある

このように「リボ払い」と「分割払い」に変更を加える際は、許容するリスクも同時に把握しておく必要がある

それでは「リボ払い」と「分割払い」の主な仕組みについて解説していこう。

1-1. リボ払いとは

リボ払いの仕組み

リボ払いとは、「購入金額を一定金額にまとめて支払いできる仕組み」のことを指す。

もちろん購入した単一商品に対しても利用できる。

例えば、毎月のリボ払い金額を3万円に設定しているとしよう。

現在クレジットカードの利用履歴には、「パソコン」「ベッド」「テーブル」「チェア」の4点があり、その合計金額は10万円とする。

この場合、毎月返済する3万円の内訳には、利用履歴にある4点の返済額(元金)に加え、支払いを代行してくれたクレジットカード会社に対して支払う手数料が含まれる。

リボ払いの手数料は、毎月支払う金額(元金)が多ければ低くなり、毎月支払う金額(元金)が低ければ高くなるということも覚えておこう。

クレジットカード会社の収益は基本、手数料で得ていることから、リボ払いや分割払いによる手数料が発生しやすい仕組みをつくっている。

それゆえに可能な限り、リボ払いや分割払いを使って欲しいというのがクレジットカードを発行する会社の本音だろう。

でなければ、世の中にこんなに多くのクレジットカードは存在していない。

1-2. 分割払いとは

分割払いの仕組み

分割払いとは、「購入金額を希望回数に分けて支払いできる仕組み」のことを指す。

画像を例にするとこうだ。

概算になるが、5万円のパソコンを6回に分けて支払いしていくとなると、毎月8,333円の支払いを6回することになる。

それに加えて支払いを代行してくれたクレジットカード会社に対する手数料が発生するので、8333円と利子(手数料)の合計金額を6回に分けて支払いするということだ。

よって、21000円(概算)が分割払い一回目に支払う金額になる。

1つの購入金額に対して分割する

上記のままクレジットカードの追加利用がなければ、4ヶ月目以降はパソコンとベッドの支払いのみになり、6ヶ月目はパソコンのみの支払いで完済になる。

クレジットカード会社によって手数料の割合や手数料が発生する回数も違うので、事前に調べてから使用することを意識しよう。

以上が「リボ払い」と「分割払い」の仕組みになる。

2. 楽天カード30万円をリボ払い変更すると毎月の返済はいくらになるか?

楽天カードで30万円を利用したあとに、リボ払いに変更した際の毎月の返済額をシュミレーションしてみよう。

2-1. 利用額30万円、支払い額を毎月3000円にした例

楽天カード30万円をリボ払い変更する毎月の返済シュミレーション

ショッピングリボ払い返済シュミレーション』でご利用予定額に30万円を入力した後に月々のお支払い金額(元金)を入力から「計算する」を押す。

2-2. リボ払い30万円に対する手数料の例

楽天カード30万円をリボ払い変更した毎月の返済シュミレーション結果

シュミレーションで計算した結果、初回お支払い金額から手数料を含むお支払い合計金額までを出力できる。

このようにリボ払いへ変更するのは簡単だが、変更後のキャンセルはできないので慎重に考えてから決断しよう。

3. 楽天リボ払いの手数料を安くし、残高を早く完済する方法

一般にリボ払いは、一度設定したら元金と手数料を残高がゼロになるまで支払い続けることになる。

しかし「楽天 e-NAVI」から「リボお支払いコースの変更」にアクセスすることで毎月の返済額(元金)を増額することができる。

したがって途中からでも、毎月の返済額(元金)を増額して手数料を減らすことができる。(年率は変わらない)

つまり、毎月減額する手数料の差額を元金に補填することで残高合計を予定より早く減らし、リボ払いの完済を加速できるというわけだ。

まずは、以下で「リボお支払いコースの変更」の設定方法から解説していこう。

3-1. 『リボ・キャッシング』から『リボお支払いコースの変更』を選択

『リボ・キャッシング』から『リボお支払いコースの変更』を選択

はじめに「楽天 e-NAVI」へアクセスする。

次にメニューバーの「リボ・キャッシング」にカーソルを合わせてからプルダウンで表示される「リボお支払いコースの変更」を選択する。

すると下画像のページが表示される。

『リボお支払いコースの変更』手順

設定手順

  1. 「ショッピングのみ変更」を選択
  2. 「変更ご希望のリボお支払いコース(必須)」から変更したい金額を入力する
  3. 「確認画面へ」を選択
  4. 「登録する」を選択して変更完了

※変更の適用は、お支払い月の10日22時までのご変更で当月請求分から、11日以降のご変更で翌月請求分から適用される。

変更した金額を確認して「登録する」を選択

最後に、変更した金額を確認して「登録する」を選択しよう。

以上で変更完了だ。

リボ払い金額の変更は、1日1回まで

リボ払い金額の変更は、1日1回まで

「リボお支払いコースの変更」は、1日1回までの受付になっている。

再度変更したい際は、翌日以降に設定しよう。

3-2. リボ払いの完済を加速するシュミレーション

例えば、50万円を元金15000円でリボ払いしていたとしよう。

すると返済シュミレーションは、以下になる。

  • 返済回数 = 34回
  • お支払い手数料(合計)= 107,304円
  • お支払い合計金額 = 607,304円
50万円をリボ払いに元金15000円の設定した際の返済シュミレーション

「元金 + 手数料(残高 ✕ 年率)= お支払い金額」になるので、残高が少しでも減れば手数料も減る。

したがって上画像を例にした際は、約6ヶ月毎に1000円程度「お支払い金額」が減る計算になる。

しかしこれで喜んでいてはいけない。

「リボお支払いコースの変更」は1000円単位で変更できるので、赤枠で囲ったように6ヶ月に1回のスパンで減額した手数料分の金額(1000円)を元金に加えていくと従来より早く返済できる。

6ヶ月後、元金を16000円に変更した際の返済シュミレーション

6ヶ月後、元金を16000円に変更した際の返済シュミレーション

6ヶ月後、元金を16000円に変更した際の返済シュミレーションをみると上画像のように表示される。

このようにして 6ヶ月に1回、減額した手数料分を元金に加えていくと手数料を減らしながら支払い回数も少なくできる。

6ヶ月後、元金を17000円に変更した際の返済シュミレーション

6ヶ月後、元金を17000円に変更した際の返済シュミレーション

このようにして6ヶ月毎に減額した手数料分を元金に回していけば、お支払い金額を一定に保ちながら1年で支払う手数料を減額できる

変更前

  • 返済回数 = 34回
  • お支払い手数料(合計)= 107,304円
  • お支払い合計金額 = 607,304円

変更後

  • 返済回数 = 30回
  • お支払い手数料(合計)= 99,558円
  • お支払い合計金額 = 599,558円

上記の例を元に変更を加えることで、7,746円減額できる計算になる。

上記の例は、6ヶ月毎に1000円の計算なので、ボーナスがあったり、月によって元金を加算できるようであれば、返済を更に加速できる計算になる。

但し、一時的に元金を増額する際は、再度「リボお支払いコースの変更」から元金を減額する設定をしないと増額した金額のままになるので注意しよう。

4. 楽天カード 後リボ払いへの変更をする注意点

始めからリボ払いで買い物をするならいいが、楽天カードにはクレジットカードで一括払い決済をしても、後からリボ払いに変更できる便利な機能が備わっている。

要するに、楽天カードを使い過ぎてしまった結果、翌月に請求された金額を支払えなかったとしても、後でリボ払いにすれば何とかなるということだ。

これを癖にしてしまうと、クレジットカードのリボ払いから抜け出せなくなってしまう。

クレジットカードを利用する際は、利用した後にお金のことを考えるのではなく、利用する前にお金のことを考えて買い物をすることを意識していこう。

5. 楽天カード自動リボ払いとは、つまり…

自動リボ払いとは、楽天カードで決済を行う毎に自動的にリボ払い変更へ切り替わるという仕組みだ。

別の言い方をするなら、楽天カードで買い物した全ての商品に対して自動で手数料が付くということだ。

したがって、楽天カードで買い物を継続している限り残高がゼロになることはない

このサイクルに入り出すとなかなか抜けられないので、楽天カードが利用停止になるか、もしくは楽天カードの使用を自分の意図でストップするかのどちらかに決めない限り、ずっとリボ払いを継続することになるだろう。

6. 楽天カード リボ払い 一括返済について

これまで楽天カードのリボ払いの仕組みを主に伝えてきたが、「リボ残高のおまとめ払い」を使えばボーナスや臨時収入などでカード残高を一括で支払うこともできる。

私も常に「いつか一括返済しよう」と思いながら楽天カードを利用してきたが、それができる日はやってこなかった。

利用している金額や残高にもよるが、普通にリボ払いの返済をしようとすると結構な時間が掛かることから、一括返済できる余裕があるうちに支払いを済ませておいたほうが良いと言えるだろう。

「リボ残高のおまとめ払い」を利用する際は、「楽天 e-navi」からアクセスできるのでチェックしてみよう。

7. 楽天カードリボ払い、変更できない2つの理由

リボ払いが利用できなくなってしまうのには、2つの理由が考えられる。

1つは、楽天カードの利用限度額に達している場合、2つは、楽天カードの利用そのものが会社の方で停止している場合だ。

利用限度額に達している際は、返済額を増やせば、利用可能額も増える。

しかし、返済が滞ったり、楽天カードからの電話に応答しなかったりしていると信用を無くし、楽天カードそのものが停止処理されてしまうので気をつけよう。

ちなみに私は過去にリボ払いを繰り返した結果、支払いが滞り楽天カードの機能全般使えなくなってしまった経験がある。

この状態に陥ってしまうと、「これまでのショッピング利用額」と「リボ払い手数料」を完済まで支払い続けることになる。

もし、この条件を解放したければ「リボ残高のおまとめ払い」しか残す選択肢はない。

何らかの理由でリボ払いに変更できなくなり、原因を特定したい際は「楽天 e-navi」にアクセスする、もしくは「楽天カード」へ問い合わせをしてみよう。

8. クレジットカード リボ払いから脱却する知恵

そもそもリボ払いをしてしまう理由には、一体どんな原因があるのか。考えたことはあるだろうか?

クレジットカードのリボ払いを継続しているということは、ずっと借金を維持しているということでもある。

したがって、改善するには現在のお金の使い方を見直していくことが優先される。

赤字家計』の記事にも書いたように、まずは「固定費」と「変動費」をリストアップしていくことから始めていくと良いだろう。

そうすることによって、今、あなたがどのようなお金の使い方をしているのかを把握することができる。

現状を知るということは恐れ多いことでもあるが、勇気を出して取り組むことで見えてくる世界もある。

これを機にチャレンジしてみてほしい。

最後に

リボ払いは、急な出費があったときに重宝するクレジットカード機能の1つであることは間違いない。

クレジットカードの利用可能額は、同額があなたの手元になければ、お金を余分に使わせる仕組みの1つであることも覚えておこう。

急な出費を負担できる貯金があればクレジットカードを使う必要はなかっただろうし、利子を増やしてまで支出を増やす必要は無い。これが今の私の考えだ。

このように本記事では、実体験をシェアしてきた。

この記事があなたの役に少しでも立つことを願っている。

よかったらシェアしてね!
もくじ