600万円の借金返済を完済するまでにやってきた6つの方法

借金600万円

前記事では借金をつくりはじめたキッカケを前提に少しでもあなたの希望になればと思い書いてきたが、本記事では具体的な解決策を主にお伝えしている。

そのため、最後まで精読していくことを勧める。

あなたは「借金を返済する方法」を探し、行動面においての解決策を求めているのかもしれない。だが、まずは「内なる自分」と向き合うことからはじめていこう。

その後に、金銭的な問題を解決していくための方法を共有しているので参考にしてみてほしい。

もくじ

脳は昨日と同じことを繰り返している

『こうして、思考は現実になる』著者:パム・グラウトによると、「人間には、決まりきったパターンにはまりやすいという困った傾向がある」と書かれている。

この本のなかで紹介される科学者の定義によると、人間は一日に六万個の思考を持っていて、そのうちの98%は前日の思考を繰り返しているという。

要するに、六万個の思考のうち、新しい思考は1000個程度で、それ以外はすべて前日とまったく同じ思考ということだ。

この視点でパチンコ依存症だったときのことを振り返ってみると、なぜ、借金を重ねてまで同じことを繰り返してしまったのかを理解できる。

もし、あなたがこの論理を信じるのなら、毎日新しい思考となる1000個に意識を向けて少しずつ今までの思考パターンを変えていけば、パチンコ依存症だったときの思考パターンを変えることはできると思うだろう。

思考パターンの変え方は以下で解説していくが、現実を変えるには少し時間が掛かることを覚えておいて欲しい。

その理由は、先にもお伝えしたように、新しい思考は毎日1000個程度しか取り入れることができないからだ。

それでは具体的なワークへ移っていこう。

1. なぜ、パチンコに依存してしまうのか?

パチンコに依存してしまうのは何故か、自分と向き合って考えたことはあるだろうか。

これはギャンブルやパチンコだけに言えることではなく、人間関係でも同じことが言える。私が借金と向き合うことに恐れていたのと同じように、依存のほとんどは現実逃避の頻度によって成り立つ。

まずは、自分が何に対して恐れを感じているのかを認識することからはじめていこう。

このワークは、紙とペンがあればできる。

1-1. パチンコに対し、何を望んでいるのかをリストアップする

「依存のほとんどは現実逃避の頻度によって成り立つ」とお伝えしたように、現実を受け止めることから逃げ、「今」ではなく「先」のことばかり考えてしまっていないだろうか?

例えば、「今は借金が◯◯万円あるけど、パチンコで◯◯万円儲けることができれば問題ない」といった思考パターンだ。

私はこの思考パターンを繰り返してきたのでよく解るが、これは完全に現実逃避を重ねている。これでは借金もパチンコ依存症も克服できない。

当時の私で言えば、借金という現実に対し、見て見ぬ振りをしては、未来ではきっとどうにかなっているだろうと淡い期待を重ね、パチンコへ通っていたのである。このようにして、今と向き合うことをせずに避けて生きていた。

人間は「目に見えないもの」や「理解できないこと」「経験したことのないこと」に対して恐れを感じる。

つまり、何がどうなっていて、この先何をすれば良いのかが明確になれば不安がなくなり、恐れを解消できるのである。

まずは、今、自分が何に恐れているのかを知ることからはじめていこう。

あなた自身が恐れていることを見つけ出し、克服への一歩を踏み出す為には、自分が自分のことをどのように感じているのかを知ることから始めなければならない。

以下でリストップの方法を解説しよう。

リストアップ方法

人によってはかなり深い自分を見たり、気付くことに発展してくケースもあり、スグに自覚できる人もいれば時間のかかる人もいる。

大切にしてほしいポイントは、きちんと向き合う姿勢だ。自分のペースで取り組むことを忘れないでほしい。

パチンコ以外で借金がある人は、書き換えてもらって構わない。

リストアップ項目

  • パチンコに求めていること
  • パチンコをやめたら困ること

以上2つの項目をノートの1ページ、もしくは一枚の用紙の上に記入し、リストアップしていくこと。

内容にルールはないので、自分が思っていることを素直に書き出していこう。

パチンコに求めていること

「パチンコに求めていること」では、自分がパチンコを通して得たい喜びの感情にまつわることがリストアップされているはずだ。

例えば、私のように、あと3万円をパチンコで手にすることができれば、今月の借金返済分を除いてもアレが買える、アレが食べれる、などが挙がる。

そのため、目的の最終着地点は「喜びの感情を得るため」にあった。

これはパチンコを純粋に楽しむのではなく、パチンコで得たお金にフォーカスしてしまっているので、結果としては当然負けることになる。

人間が生きる目的は「喜び」なので、真剣にこのワークを実践していれば、パチンコをすることによって得られる何かしらの「喜び」が、パチンコをする目的の1つになっていることがわかるはずだ。

そして、その「喜び」はパチンコ以外でも体験することができる。

真剣に向き合ってみるとわかるが、パチンコはただのツールでしかなく、パチンコ以外でも「喜び」は体験できる。ただ、今はパチンコ以外の方法を知らないだけなのだ。

パチンコをやめたら困ること

「パチンコをやめたら困ること」では、自分の思考にある恐れに関連することがリストアップされていくはずだ。この恐れがパチンコに依存しなければならない状況を生み出している可能性は非常に高い。

あなたは、パチンコをすることによってどんな喜びを感じたいのか?

また、そのパチンコを止めたら何に困るのか?を真剣に考え、向き合ってみよう。

2. 思考と感情の方向性を意図的に変える

リストアップ後、自分自身が何に対して恐れを抱いているのかを自覚できるようになったあなたは、今すぐに自分を変えようとしてしまうかもしれない。しかし、それはオススメできない。

なぜなら、スグには変わらないからだ。あなたが想像している以上に、この思考パターンはしぶとく、脳内にこびりついている。だからといって、改善できないわけではないので安心して欲しい。

2-1. パチンコで勝つとき、負けるときのカラクリ

物質には全て固有の振動数があり、振動数にも「高い」「低い」がある。

ここでは解りやすく振動数が高いことを「良い気分の感情」とし、振動数が低いことを「嫌な気分の感情」としよう。

私がパチンコで勝てる時は、純粋にパチンコを楽しもうとしている時だった。したがって、お金を1番の目的にはしていなかった。

逆にパチンコで負ける時は、パチンコを楽しもうとせず、お金を1番の目的にしていた。

これを量子力学の概念に当てはめ、固有の振動数に置き換えて考えてみると、パチンコで勝てる時の私は振動数は高い(良い気分の感情)といえる。

なぜなら、ワクワクしていたり、前向きな気分を感じているからだ。したがって、同じ振動数(良い気分の感情)の現実が引き起こる。

つまり、大当たりが出て、良い気分を感じる経験が引き起こるということだ。

いつしかパチンコで大当たりをする経験が無くなった頃の私の思考は、求めることがお金だけになっていた。その時の私の振動数は、確実に低かった。

だから、「お金が欲しい」と感じることばかりの “事” が起きる。

これは、

[timeline]
[tl label=’ステップ1′ title=’お金が無い’]
[/tl]
[tl label=’ステップ2′ title=’だから、もっと自由に使えるお金が欲しい’]
[/tl]
[tl label=’ステップ3′ title=’パチンコに賭ける’]
[/tl]
[tl label=’ステップ4′ title=’また、お金が欲しいと思う現実が起こる’]
[/tl]
[/timeline]

以上のように発展していく。

このように、お金を欲しているときには「お金が欲しい」という現実が強まり、振動数の低い現実(嫌な気分の感情)が引き起こる。

この概念が備わっていないと、「座るパチンコの台に問題があった」「今日は運が悪かった」「あの席に座っておけばよかった」など、自分以外のせいにしてしまうことになる。

実は、座る台の席や運が問題なのではなく、それらを選択した時の自分の振動数(感情)が関係している。これがいわゆる「引き寄せの法則」の本質だ。

いきなり、振動数の話をされても混乱させてしまうと悩んだが、聞き流すだけでも構わないので、なんとなくでも覚えておいて欲しい。

ポイント

まとめると、何かを選択する際には、その時に発している感情が土台となり、現実創造がされる仕組みになっているということだ。

2-2. 自分の嫌いな部分と向き合う

上記で伝えた概念を基に、感情の方向性を意図的に変える訓練を積み重ねていこう。

まずは、見て見ぬ振りをしている自分の嫌いな部分を受け止め、受け入れることから全ては始まる。

当時の私は、借金をしている自分を人生のなかでなかったことのようにして生きていた。だから、借金をしていることは彼女以外に教えたことはないし、隠していたのでコンプレックスにもなっていた。

私が借金返済への第一歩を踏み出せたのは、ギャンブルへ逃げることをやめ、現実の借金と向き合ったからだ。正確には借金と向き合ったのではなく、借金があるどうしようもない今の “自分と向き合う” 覚悟を決めたのである。

このワークでは、自分の嫌いな部分と向き合うことを目的としている。

あなたが考えられる限りで構わないので、あなたが自分を嫌いに感じているところを書きなぐってみよう。

自分と向き合うワーク

このワークで書いた内容は、あなたが他人に見せびらかすことをしない限り、誰も知ることはできない。

自分と向き合うことは、意外にも難しいし、1度や2度だけでは向き合ったことにもならない。

だから、間隔を空けて何ヶ月に一回、半年に一回くらいはやってみることをオススメする。

そうする理由は、自分の変化を細かく感じることができるからだ。

自分と向き合うワーク手順

自分と向き合うワーク手順 記入例

[list class=”ol-circle li-mainbdr main-bc-before”]

  1. ノートを準備し、用紙の真ん中に線を引く。
  2. 半分にした左上に「自分の嫌いなところ」と記入する。
  3. 半分にした右上に「自分の好きなところ」と記入する。
  4. 準備が出来たら両項目について素直に感じたことをリストアップしていく。

[/list]

これだけだ。

このワークの目的は、今の自分を知ることにある。何かを解決したりする為のものではない。ただ、客観的に自分自身を見つめる行為になる。

ほとんどの人が「自分のことは自分が一番よく知っている」と思っているが、表面的な自分は知れていても、深い部分では理解できていないことの方が多い。

なぜなら、そこまで深く自分のことを知ろうとしたこともなければ、考えたこともないからだ。

やってみると “意外にも自分は自分のことを解っていない” ということがわかる。

2-3. 借金は心の歪み

私は借金の経験者であり、その経験によって自分と向き合う時間や頻度を人より多く実践してきたこともあるので、「お金が何なのか」「なぜ借金をしたのか」が理解できるようになった。

「お金は己の分身である」これが私が提唱するお金の定義だ。

あなたが自分に対して何か嫌いなところがあれば、その心の歪みがお金や人間関係などになって現れてきてくれる。

あなたがそれを無視することを続けていけば、もっと借金は増えていくだろうし、人間関係にも支障が出る。

あなたはその答えを今すぐにでも知りたいと思うだろうが、正直言葉だけで伝え、理解してもらうのは難しい。だから、ここでは伝えないことにしている。それが一番の愛だと思っているからだ。

以下でお金に特化した改善策を提示しているので、やってみたいと思った人は活用してほしい。

3. 借金返済へ向けて残金をキッチリ把握する

上記で紹介した「自分と向き合うワーク」を終えたら、もっと深いレベルで現実と向き合っていこう。

ここまで文章を読んでくれているということは、あなたも借金を抱えている可能性が高い。自分が今いくら借金があるかを明確に把握しておこう。

3-1. 現在の借金返済額を算出

左側に自分が借りている業者の名前を、右側には借り入れしている金額をリストアップする

「消費者金融」「銀行」「クレジットカード」「キャッシング・リボ払い」「身内の借金」など、自分が借りている業者の名前と借り入れしている金額をリストアップしていこう。

すると、現在の借金総額が明確になる。

3-2. 毎月の借金返済額を明確にする

「毎月の返済額」を追加する

「3-1」で借金を全額算出したら、自分が今、毎月いくら返済にあてているかを把握しよう。

お金は己の分身だ。お金のことを雑に扱えば、自分のことを雑に扱っていることになる。逃げずに向き合おう。

3-3. 収支のバランスを確認する

お金を借りて生活することを当たり前としている思考パターンで生きていると、収支のバランスなんて考える余地もないだろう。私は、収支という語彙すら自分の頭のなかになかった。

まずは、毎月いくらの収入があり、借金返済にはいくら支払いをしていて、生活費はいくら必要なのかを目に見えるカタチで表そう。

借金返済のリストアップ例

借り入れ先◯◯ム◯◯ク◯◯フル◯◯ミス◯◯銀行
借り入れ額30万円20万円50万円50万円25万円
毎月の返済額15,000円13,500円18,500円6,500円30,000円
完済予定の日付H◯◯.10.16H◯◯.04.23H◯◯.11.05H◯◯.07.21H◯◯.01.28
現状のまま返済は可能か×

借金をしている金融会社、借り入れ額、借金の残額を全てリストアップする。

上記は例として、借金返済額の合計が83,500円とする。

収入と支出のリストアップ

毎月の収入22万円
家賃7万円
電気代6,000円
水道代3,000円
ガス代3,000円
通信費(携帯・IT)11,000円
食費30,000円
交際費30,000円
上記を除いた残額67,000円
借金返済額83,500円

収入を22万円とした場合の例になる。上記の例では、借金返済にあてるお金が足りない計算になるので、改善する必要があるだろう。

4. 毎月借金の返済ができるか否かを把握する

「3」で算出したデータから自分の収入で毎月借金の返済が可能か否かを知ろう。

返済が可能な場合は、「5」のステップに移ってもらって構わない。返済が難しい場合は、以下を参考にしてみよう。

4-1. 借金返済額を減らす方法を探す

毎月の返済額を少額にすれば、その分完済までの期間も延びる。

だからといって早く返済しようと躍起になり、返済額を無理に上げると途中で精神的にキツくなり逆効果に発展する可能性が高い。そうなってしまうと、また負の渦に巻き込まれることになり兼ねないので気をつけよう。

返済先に相談してみたり、思い切って信頼できる友人に相談してみるのも手だ。

このご時世、カードローンをしていたり、キャッシングしている人はスグ隣に居たりする。私のような経験をしている人が身の周りにいる可能性があるかもしれないので、良いアドバイスを提案してくれるかもしれない。

ただ、他人の意見を鵜呑みにするのではなく、あくまで参考要素として捉え、自分の意志で解決策を探していくのがポイントになる。

4-2. 弁護士に相談する

過払い金返還請求とは別に、毎月の返済額を下げられるように法的手段で改善することができることもあるので視野に入れておこう。

自分が利用したわけではないので詳しいアドバイスはでき兼ねるが、検討する余地は大いにあると思う。

一刻も早く借金を返済したい気持ちはわかるが、まずは、借金と向き合うことから始め、解決策を見つけ出すことを優先してほしい。

最悪の状態をカバーできる状態が築ければ、不安や恐れは自然と落ち着いていく。

5. 使わないお金 = 貯蓄をつくる

借金の返済で一杯一杯なのに、「おいおい、貯蓄するお金なんてあるわけないじゃないか」と思うかもしれない。

しかし、これは必ずと言いたいくらいオススメしたい実験ワークの1つだ。

なぜ、ここで貯蓄をオススメするのかというと、借金をしていると思考パターンが「お金が無いこと」ばかりに意識が向くので、思考が「無い」ことで埋め尽くされている可能性が非常に高い。

そのため私は、常に「お金が無い思考」が当たり前になっていた。

厳密には、お金が無いということはないのである。お金は常にあるし、借金を払うお金はあるのだ。したがって、お金はあると言える。

ここでは、「お金は常にある」という思考パターンに慣れていただく為に、以下のワークを取り入れている。

5-1. 無理強いしない金額ではじめる

現状の収入から借金返済ができるようであれば、返済をしながらお金の使い方を変えていこう。

「借金があるから貯蓄できるほどのお金なんて無い!」と思う人がほとんどだと思うが、この「無い!」と感じてしまう思い込みから変えていくことをオススメする。

収入を受け取る用の口座とは別に貯蓄する為だけに使用する口座を用意してほしい。私の場合は、ゆうちょ銀行の口座で実践したのだが、ここにお金を使いながらお金を貯めていく

余裕が無いときは、小銭から始めることを勧める。10円単位のお金すら貯蓄するのが難しい場合は、1円単位でも構わない。お金を貯めることが目的ではないので額は気にしなくていい

私の場合は、買い物をする際にお釣りが出るように意識して支払いをしていた。

例えば、108円の買い物に対して500円を支払えば、392円がお釣りになるので、92円を貯蓄にまわしていたということになる。

数十円すら気になってしまう気持ちも重々承知しているので、その金額に抵抗を感じるようであれば絶対に無理はしないでほしい。

無理をして貯蓄したからといってお金の巡りが良くなるわけではないし、その状態で貯蓄してもどの道なにかのタイミングでお金は出ていくことになる。その場合は、2円を貯蓄口座へ入金していけば大丈夫だ。

しつこいようだが、重要なことなので再度お伝えしておくが、兎にも角にも無理はしないこと。そして、いくら貯まったかなど金額は全く気にしないこと。加えて、貯蓄したお金を借金返済にあてないことだ。

このワークの真の目的は、お金を貯めるスキルを磨くことではなく、お金が有る事実を意図的につくり、受け入れていくことにある。

小銭は一回ずつ入金するのも良いが、面倒な場合は貯金箱のような物に一時的に預け、適当なタイミングで口座へ入金していこう。

5-2. 貯蓄する目的は安心するため

先にお伝えしたように、借金をしている時の思考は「お金が無い」に意識が傾いているので、借金を返済していくときのコツとしては、借金に意識を向ける時間を少なくしていくことにある。

そのため、思考パターンと事実を「お金が有る状態」に変えていく必要があるのだ。

「借金をしている。だから、私はお金が無い」ではなく、「借金を返済するだけのお金が私には有る」「借金があっても貯蓄ができるだけのお金が私には有る」という風に思考パターンを変えていって欲しいという意図がある。

最初は違和感を感じるかもしれないが、2〜3ヶ月くらい経過すると、口座の中に余っているお金があることに慣れていき、「お金は確かにココに有る」という事実を受け入れられずにはいられなくなる。

貯蓄している額は関係ないので気にしないこと。いくらお金があるかではなく、ただ、余分なお金があるという事実だけを受け止めていくことが大事。

この状態までいくと、借金返済などの不安や恐れの感情から、安心や喜びの感情へシフトしていくことを感じるようになる。

『3. 思考と感情の方向性を意図的に変える』で振動数の話をした理由はここにある。

少しずつではあるが、このタイミングでお金に対するイメージや流れが変わってくることを感じるだろう。

5-3. お金を持つことに慣れる

お金持ちはお金を持つことに慣れているだけであり、お金が無い人はお金が無いことに慣れているだけなのである。

冒頭でもお伝えしたように、結局は「慣れ」と「癖」なのである。ただ、お金持ちを誤解している人も多いようだ。

あなたはお金持ちのことを「大金のお金を稼ぎ、好き勝手使うことのできる人」だと思い込んでいないだろうか。

答えは違う。

私も大金のお金を稼ぐ人がお金持ちだと思っていたし、お金の心配をせずにお金を使う人のことをお金持ちだと思い込んでいた。

しかし、お金のことを知れば知る程、その認識が違うということに気付いたのである。

世の中には年収数億円を稼ぐ人がザラにいるが、それでも税金を払うお金が無くなり借金で税金を払っている人もいる。

そう、実はお金を稼ぐ能力には長けているが、お金の管理ができずにお金持ちになれない人が意外に多いのだ。

このような人よりも、会社員で毎年10万円ずつ貯蓄している人の方がお金持ちなのである。これは変えることのできない事実だ。

いくらお金を稼いでも精神的に貧しい人がいるのは、これまでにお伝えしてきた定義の1つにある「お金は己の分身」が関係している。

お金はいくら稼ぐかが問題なのではなく、どのように管理するかが重要なのだ。

月収100万円稼いでいたとしても、給料日前にはほとんどお金が残っていることはなく、また来月には入ってくるからという理由で使い切ってしまう人は多い。

もし、あなたが真のお金持ちになりたいのであれば、お金の管理能力を磨いていくことをオススメする。

6. お金を管理するスキルを磨く

人生経験のなかでお金に困ることが人一倍、いや二倍多く起きているのなら、あなたにとってお金は人生のなかで大きなテーマの内の1つになっているはずだ。

もし、私と同じようにパチンコ依存症になった根本的な原因がお金であった場合は、お金の管理を上達させるチャンスだと考えた方がいい。なぜなら、お金の管理と自己の管理は精通しているからだ。

お金の管理ができていないということは、自己の管理ができていないということになる。今すぐに改善していこう。

6-1. 収支表をつくる

ここでは「収入」と「支出」を記録していく。

先で「お金の管理と自己の管理は精通している」とお伝えしたように、お金の流れは自分自身を現している。

それゆえに、お金の流れを把握していないということは、自分が何にお金を使っているのかを把握していないということになる。

つまり、自分自身を把握できないということにもなる。

以下で収支表の使い方を解説していこう。

6-1-1. 収入と支出を入力する

簡易的な収支表は Apple Numbers で作成している。もし、同じツールが使用できない場合は、「Google スプレッドシート」や「エクセル」でも構わない。

はじめに一番上の欄に「A1 = 収入」「C1 = 支出」「E1 = 借金返済」をの3つを記入。

次に、①の欄に毎月の支出を入力していき、赤枠部分をクリックした後に「fx」をクリックする。表示された「合計」をクリックした後、③のセルに①を足した合計が表示される。

6-1-2. 支出 合計額をコピーする

支出の合計金額を出したら「B5」のセルを選択したあと半角英数字でキーボートの「=」を押す。

すると入力スペースが表示されるので、「D22」のセル(⑤)を選択すると、画像の右のように支出の合計金額がコピーされる。このように設定しておくことで、支出に変動があった際に自動計算が行われる為、手間を省くことができる。

6-1-3. 借金返済額を入力する

次に、⑥の「今月の借金返済額」でも、支出を入力したときと同じように合計額を表示させておこう。「今月の借金返済額」が表示された後は続いて、⑧にコピーする。

6-1-4. 引き算をして残る額を把握する

最後に⑨の三項目を計算した額を⑩に表示させる。

まず、⑩のセルを選択したあとに半角英数字で「=」を押す。すると入力スペースが表示されるので、「B3」を選択したあとに「-」ボタン(マイナス)を押し、続いて「B5」「B7」も同じように入力していく。

三項目を入力した後に緑のチェックボタンを押せば⑩に計算された金額が表示されるはずだ。これで毎月何にお金を使っているのかが一目で把握できる。

6-1-5. 毎月記録していく

上のタブを選択するとデフォルトでは「シート1」と表示されているのが修正できる。年月を入力しておくと、いつの記録なのかが分かりやすいので自分が分かりやすい名前を決めて入力しておこう。

月が変わったらタブの右側を選択して「複製」を選択すれば、同じ情報がコピーされる。収入の額や支出も人によっては毎月変動することがあると思うので、修正しながら入力していこう。

6-1-6. その他

その他には、食費や交際費など、お金の使いみちとなる物すべてを記録しておくと、何に自分がお金を使っているのかが把握できるので、必要性の高いものと不必要なものとの選別がしやすくなる。その際は、同じ表の中に項目を追加して入力していく。

使ってしまった物に対して罪悪感を抱く必要はないが、無駄だと感じたものは次回から購入を控えよう。

6-2. 記録をし、己を知る

あなたが事業主であったとしても、会社員であったとしても、個人的に使用したお金の使い道は全て記録する癖をつけよう。

記録を振り返ることで自分の思考パターンや何にお金を使うことが多いのかに気付くことができる。

問題を改善していく為には、「気付く」ことが大事だ。気付きなくして問題解決はあり得ない。

先に紹介した収支表をお金を使う度に記入していこう。最近ではアプリで簡単に帳簿を付けられるが個人的にはエクセル等のデータを使用することを勧める。

6-3. 無駄な出費に成り得るものは徹底的に断れ!

サラリーマンであれば、仕事終わりに同僚や上司に誘われる酒飲みは徹底的に断ろう。

事業主であれば、「あわよくば仕事をもらえるかもしれない」という期待を胸に行う接待などは、全て断ってしまおう。その意識でいる限り、どのみち大した仕事には発展していかない。

快楽で現実逃避したい気持ちは理解できるが、一時的に嫌なことを忘れる為にお金を使うより、自分に対してお金を支払った方が余程効果的だ。

周りの人に対して「良い人ぶった行動」を継続するよりも、本気で自分自身の幸せを追求していくことの方が大事だ。

やりはじめは少し抵抗を感じるかもしれないが、3〜5回目くらいから変化を体感できるようになっていく。

お金は心から使いたいことだけに使っていけるように姿勢を改めよう。

6-4. システムに任せてお金のことは忘れる

これまでにお伝えした収支表は1つのシステムなる。

一度記入してシステムを構築してしまえば、あとは入力するだけになるので、その後はあまりお金のことは考えないようにしよう。

また、借金の返済が落ち着き、余分に使えるお金が増えてきたら、投資を視野にいれていこう。

老後の生活を会社が面倒見てくれる時代はとっくに終えた。

これからは全てにおいて自分で自分の面倒を見ていく時代になる。その為、お金の管理ができない人は、ホームレスか貧困生活をすることになるだろう。

ここでは詳しいことはお伝えしないが、投資にしろ、貯蓄にしろ、収入にしろ、研究と実験をしていくことをオススメする。

過払い金返還請求を申請する前に気をつけてほしいこと

過払い金返還請求は私もお願いした経験がある。当時は自分が過払いしていることを知ることもなく、借金返済が落ち着き、しばらく経ってからたまたま見たスポーツ新聞の広告が目に入ったことがキッカケで依頼した背景がある。

事務所の利益を除いて10万円以上は返金されたのだが、当時の私は独立したばかりでお金に困っていたこともあり、まるまる生活費にあててしまったのだが、今同じ状況になっていたらこのような使い方はしなかっただろう。

実は借金返済を終えても、借金を重ねていたときと同じような思考パターンが残っていたのだ。だから、私の場合はスグに使ってしまうことになってしまった。

あなたなら、このお金をどのように使うだろうか?

勿論どのような使い方をしても本人の自由なのだが、もし、あなたがこの記事を読んだことをキッカケに借金返済に向き合うことができたのなら、お金の管理能力を高めつつ、お金の使い道を正していってほしい。

もし、お金の管理能力やお金のことを学んでいきたいようであれば、以下の書籍は最低限読み終えておく必要がある。

おすすめ書籍1

私と同じようにカードローンなどで借金をした経験のある人や世の中の仕組み、それから真のお金持ちが何を基準にしてお金を使っているのかを知りたい際に必読の書籍になる。

きっと、この書籍を読み進めていくうちに何度かショックを受けることになるだろう。だが、読んで後悔することはないと断言できる。

おすすめ書籍2

上で紹介した「金持ち父さん貧乏父さん」は、お金をテーマにした世界や社会の全体像について書かれている。

キャッシュフロー・クワドラントでは、もっと深い視点でお金、お金持ちになる仕組みづくりとなる概念、などについて解説されている。

私は、この本を読んでファイナンシャル・インテリジェンスを高めることができるようになった。できればこの本も合わせて読んでほしい。

おすすめ書籍3

タイトルのとおり、投資に関する概念について書かれている本になる。

ここには具体的なやり方が説明されているわけではなく、考え方を主に伝えている。

上級編もあるが、まだお金の管理に慣れていないうちは、あまり理解できないかもしれないので、一先ず入門編を読んでおけば大丈夫だ。

各書に出現してくるワードに「ファイナンシャル・インテリジェンス」がある。

ファイナンシャル・インテリジェンスが低ければ当然、お金持ちにはなれない。これらの本を読めば、あなたが今、どのような状態にあるのかを明確に知ることができる。

まずは、今の自分の足元を確認することからはじめていこう。

まとめ

一般には、明確に解決しにくいことは○○依存症など、病状扱いで処理されることが多い。その理由のほとんどは、病気はお金を儲けるための良い素材になるからだと知っているからだ。

しかし、ギャンブルを止められないのは病気だからなのではない。ただ思考パターンがお金やギャンブルに偏っているだけだ。思考パターンを変えることができれば、誰にでも変わる権利はあるし、変わることはできる。

その意図があり、この記事を作成した。

陰と陽

陰と陽のイラストには、闇の中にも一点の光が存在し、光の中にも一点の闇が存在しているという意味が込められている。

あなたは今、闇のど真ん中にいるかもしれないが、それでも一点の光を探し出し、希望を見つけ出していくことを諦めてはならない。

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